宮城県東松島市でちゃんこ萩乃井を営業中。東松島名物のりうどんの通販も行っています。

TEL:0225-82-2478 営業時間11:00~21:00 定休日:元旦

「ちゃんこ」とは、本来は力士が食べる一日二食の食事の事を言います。その始まりは明治時代にさかのぼり、当時力士の体を作る為に美味しくて栄養価が高く、簡単に作る事の出来る鍋料理が力士には欠かせない「ちゃんこ鍋」として一般にも定着していったのです。力士の食べるちゃんこ鍋は魚介、肉、野菜などの色んな食材を一度に大きな鍋で作ります。そうするととても良いダシが出て美味しいちゃんこ鍋になります。昔は牛や豚などの四足歩行の肉を使う事を「手をついている=負ける」といったイメージがある事から避けられ、二足歩行である鶏が縁起を担ぐために食べられていました。基本味付けや入れる具に決まりはありませんが各相撲部屋ごとに伝統を引き継いだ味はあるようです。ちゃんこ場では野菜は手でちぎり、肉や魚も大まかに切り、豪快に鍋に入れて作るのが相撲界ならではでした。

今では定番になったちゃんこ鍋。ちゃんこ鍋の味としてはちり鍋風のもの、寄せ鍋風のものと二系統があるとされ、水炊き、塩炊き、ダシ汁あるいはスープ炊き、味噌炊きの四系統に分類されることもあるほど種類が豊富な食べ物です。その具や炊き方やお店や家庭によって様々ですが、ちゃんこ萩乃井で提供しているちゃんこ鍋は「ソップ炊き」と言われるもので、一例では鶏がらを煮込んでスープを作り、そこに鶏のもも肉と玉ねぎを入れて砂糖や醤油、酒で甘めに味をつけたあと、煮えたら野菜と油揚げなどを入れる鍋です。これは年6回開催される場所前に縁起を担ぐ目的に食べていたご馳走です。手間暇かけて抽出した優しい鶏ダシの風味と具材から出た旨味が混ざり、それでいてサッパリとした口当たりは口に入れた瞬間あたたかく五臓六腑に染みわたり、思わずほっとするでしょう。

大きく書かれたちゃんこ鍋の文字が目をひきます。

相撲甚句が流れる店内は至るところに相撲の絵や写真があります

先代で創業者の私の父は元力士です。当店で作るちゃんこ鍋は現役時代に父が食べていたもので、味に自信のある鍋でした。元力士の作るちゃんこ鍋がなぜ美味しいのか?それは作ることによりどうすれば美味しく作れるかを毎日食べながら同時に腕を磨いていたそうです。美味しいちゃんこが作れないと兄弟子に怒られてしまいます。そうしてちゃんこは磨かれ続け、現在でもそれは変わりません。今よりももっと美味しいちゃんこが作れるように日々試行錯誤を重ねています。当店ではちゃんこ鍋は勿論、海苔漁師の相澤太さんと共同で作ったのりうどんや他にもたくさんのメニューがありますので、お気軽にお立ち寄りください。

ちゃんこ萩乃井店主 大森 秀保

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